コンセプト

湘南1000年の森倶楽部森は、かつて最も身近な自然であり、すべての生態系の中で唯一の生産者としてこれを支えていました。人は森から食、材木、燃料等を得、豊かな文化を育んできました。しかし、近代文明の都市化や産業革命により森は消えていき、人々の関心の外へと遠ざかっています。

子供の心の荒廃やいのちの教育も問題になっています。現在の都市では、森は寺社林として僅かに残るだけです。2010年を過ぎ人口が減少に転じた今も、開発は止まりません。

しかも、地球温暖化等の気候変動や生物多様性の危機が深刻になり、身近にリスクを実感するようになりました。今こそ、二酸化炭素を吸収する森を再評価し、自らの手で森を再生し、子孫に残していく必要があります。

一方、2011年の東日本大震災はあらためて地震や津波に対する備えの必要性と、更に森が有する減災や防災の有効性も教えてくれました。ハザードマップによれば、相模川や花水川の河口周辺部などは、地震津波のリスクと無縁ではありません。

湘南1000年の森倶楽部は、下記のビジョンを共有する仲間が集まり、自らできることを活動しようとするものです。

湘南1000年の森倶楽部のビジョン

  • 森の創造・保全技術を学び、身近な都市や近郊にもその土地本来の森を再生することにより、湘南地域に1000年続く森を残していきたい。
  • 森に遊び、森が育む生き物に触れ合い、森に親しむことにより、いのちの不思議さ・大切さを体感し、心の豊かさや家族・地域のきずなを増進したい。
  • 森と、農林水産業、都市、文化、水循環、環境問題、生物多様性、防災・保全等との関係を学ぶことにより、森を創造する人材を育て、次世代に伝えていきたい。
  • 森による都市生活環境や都市防災環境の改善を図り、湘南の街づくりにつなげていきたい。